中古マンション(中古物件)の問い合わせをしたときに、「商談中」といわれるときがあります。
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いわゆる、仲介業者が、仲介業者に対して「物件確認」を行うときです。
物件確認・・・業界用語です。仲介業者が、物元仲介業者に対して、物件がまだ売れていないかどうかを確認する作業のこと。
物元仲介業者・・・中古マンションなどの売却物件を担当している仲介業者のこと。売主が依頼をしている仲介業者のこと。
たとえば売主の「カツオ」さんが、仲介業者の「はなざわ不動産」に自宅の中古マンション「磯野マンション」の売却を依頼したとして、はなざわ不動産が、そのカツオさんの中古マンションを市場に流したとします。
その情報を得た「アナゴ不動産」がお客さんにその物件を紹介しようとしています。
アナゴ不動産はお客さんに紹介する前に、物件がまだ売れていないのかどうか、確認をしてからお客様に紹介をしようとしています。
そこでアナゴさんは、はなざわ不動産に電話をしました。
「アナゴ不動産ですが、物件確認をお願いできますか。磯野マンションはまだありますか?」
そこではなざわ不動産は
「ございます」
と答えました。
以上の流れをいわゆる業界用語で「物件確認」というのです。
上記では、
物元業者は ・・・ はなざわ不動産
となります。
ところで、もしもアナゴ不動産が、はなざわ不動産に物件確認をしたときに、すでに買い手がつきそうで、商談に入っていると、
「磯野マンションはまだありますか?」
という質問をうけたときに、はなざわ不動産は
「商談中です」
と答えるのです。
現在の宅地建物取引業法では、仲介業者が「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」で売主から中古マンションなどの物件の売却の依頼を受けた場合、いわゆるレインズという業者のネットワークシステムに登録する義務があります。
これは、専任、専属専任の場合は、中古マンションなどの売主は、ひとつの業者にしか依頼できないため、ほかの業者にもその中古マンション等の物件情報を、公開するためのものなのです。
つまり、中古マンションなどの物件の売主は、ひとつの業者に依頼をすることで、ほかのすべての不動産業者にも、売却の情報を知ってもらうことができるのです。言い換えれば、ひとつの業者に任せることで、販売活動はほかの業者にも協力してもらうことができるのです。
しかし、もしその依頼された物件が、とても売れ筋の中古マンションだったとしたら、売却を任された業者はどのように考えるでしょうか。
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普通であれば、自分のお客様で契約を成立させたいと考えます。
というのは、自分のお客様で契約ができた場合、売主から仲介手数料をもらい、さらに買主からも仲介手数料がもらえるのです。
つまり倍です。
(業界では、これを「両直」と言ったり「直」と言ったり、「両手」などと言ったりします。)
売却の依頼を受けた仲介業者は、当然自分のところだけに任せてほしいから(そうすると必ず売却の仲介手数料がもらえるので)、専任か専属専任で媒介契約を結びたいと考えます。
しかし、晴れて専任媒介契約で、契約できたとしても、レインズに登録しないといけません。
売れ筋物件であればできればこっそりと、自分で両直で決めたいものです。
そこで業者がどのようにするのか・・・
そこで「商談中」が出てくるのです。
最初の例で説明しましょう。
はなざわ不動産は売れ筋の中古マンション「磯野マンション」を専任で預かりました。はなざわ不動産は何とか両直で決めたいと考えています。しかし、宅地建物取引業法によってレインズに登録しないといけないため、レインズには登録をしました。
するとそのレインズの情報を見たアナゴ不動産は、自分の手持ち客がほしがっていた物件だったため、すぐに紹介をしようと思い、はなざわ不動産に物件確認をしました。
「磯野マンションはありますか?」
そこではなざわ不動産は
「商談中です」
と答えました。でも実際にははなざわ不動産には商談をしているお客様はいませんでした。
はなざわ不動産はせっせと中古マンションのチラシをつくり、付近のマンションにポスティングをしたり、新聞に折り込んだりしています。
そのチラシを見た、またほかの不動産業者である「マスオ不動産」も、手持ち客が探している物件だったため、はなざわ不動産に物件確認をしましたが、商談中と言われてしまいました。
しかし、マスオ不動産のお客様だったサザエさんはチラシを見て、直接はなざわ不動産に電話をしたら、普通に物件を見せてもらえました。気に入ったサザエさんはその物件を購入することにしました。
はなざわ不動産は両直で契約することができて、がっぽりもうけることができました。
・・・以上が業者の商談中の理屈です。
売り物件を募集するのは、売り物件を持っている業者がやっぱり一番儲かるのです。
いくら物件を探しているお客様をたくさん抱えたところで、お客様は物件に集まってくるのです。
少々誤解を招くような説明だったかもしれませんが、本当に商談をしているときもあるので、見分けるのはまた別の記事で。。。
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